群発頭痛は、一万人に一人程度と患者数も少なく、85%近くが男性にみられます。数週から数カ月にわたり頭痛発作が続きますが、群発といわれるように発作が起きる時期は集中しており、大体は年に1~2回の発作を起こします。
群発頭痛の特徴
群発頭痛の頭痛が起きる時期は年に1~2回で、頭痛がない時期は全く頭痛が起きませんが、ひとたび頭痛が起こると数週から1か月位の間は連日、1日6~18回、頭痛発作が起こります。
頭痛は特徴的で、一側性の頭痛または顔面痛をみます。頭痛発生部位は各発作時いつも同側で、一側の眼の奥および眼の周りに痛みを生じます。通常、痛みは眼窩上部・こめかみ・上顎などに放散します。通常、痛みは激しく持続性で、燃えるような、穿つような、刺すような、裂くような、ねじ釘を打ち込まれるような痛みが15分~3時間位続きます。突然、顔面の片側だけに激痛が起こるので、三叉神経痛と間違われることがありますが、三叉神経痛は数十秒の激烈な痛みが発作的に襲うのに対し、群発頭痛は1時間以上も続くことが多いのが違います。夜間に発症することが多く、アルコールの飲用が痛みを増強させるので、アルコールの飲用は避けるようにしなければなりません。
群発頭痛で、頭痛と同時に合併してくる症状としては、頭痛側の鼻閉、軟部組織腫脹、流涙、眼の充血などの症状がみられます。また群発頭痛の患者は胃潰瘍が発生しやすいという特徴もあります。
群発頭痛の原因
群発頭痛の原因は、残念ながらはっきりわかっていませんが、ヒスタミンという物質が関係するとみられています。
頭痛側の浅側頭動脈の拍動は通常より強く、触れると痛みを訴えますので、何らかの機序で血管が拡張し、その血管により周りにある神経が刺激されて、激痛が起こると言われています。痛みと同時に眼の充血、流涙、鼻閉、発汗などの症状が現れるのは、自律神経の刺激によるものです。